【保存版】日本人が知らない虫歯予防の真実 虫歯予防完全マニュアル ―3つの視点から考える虫歯予防 ―

  • 2025.09.26
  • 歯の不調を治したい
  • 治療を繰り返している方へ

1. はじめに:日本人が信じてきた虫歯予防の落とし穴

こんにちは、歯科医師の会田です。

「虫歯から歯を守るには、食後に歯を磨くこと」
多くの日本人がそう教えられてきました。

ですが、近年の研究では
この常識だけでは虫歯予防は十分ではないことが明らかになってきています。

私自身、正しい知識を身につけて実践してからは新たな虫歯になっていませんので自信を持ってお伝えできる内容です!

実際、「日本人の99%が虫歯予防を間違えている」と指摘する専門家もいます。
では、虫歯を本当に防ぐには何が必要なのか?

答えは、「脱灰と再石灰化のバランス」、
そして「口内フローラ」と「噛み合わせ」の視点です。

 

2. 虫歯の本質その1「脱灰」と「再石灰化」のバランス

🦷 脱灰(だっかい):歯が溶ける現象

糖をエサにした虫歯菌(とくにミュータンス菌)が酸を出し、
歯の表面からミネラル(カルシウムやリン)が溶け出す――これが脱灰です。

💧 再石灰化(さいせっかいか):自然な修復

唾液には酸を中和する作用があり、失われたミネラルを再び歯に戻してくれます。
このプロセスが「再石灰化」です。

虫歯は、この2つのバランスが崩れたときに進行します。

 

3. 歯磨きだけでは足りない理由

歯磨きは重要ですが、主に歯周病の予防に効果があります。
虫歯のリスクは、それだけでは減らせない理由がいくつかあります。

  • 歯磨き直後でも、間食や甘い飲み物で口腔内はすぐに酸性化してしまう
  • フッ素入り歯磨き粉も、使い方を間違えると効果が半減
  • 夜間は唾液分泌が少ないため、寝る前の糖分摂取は特にリスクが高い

フッ素の使用は賛否両論ありますが、虫歯予防という観点ではしっかりとエビデンスがあります。
しかし、使用方法が間違っていると十分な効果が得られないのでその部分をまとめてみます。

 

3-1 うがいをしすぎる

歯みがき後に大量の水で何度もうがいしてしまうと、せっかく歯の表面に残ったフッ素がすぐに流されてしまうため、歯の再石灰化(エナメル質の修復)を促す効果が得られません。

推奨:歯みがき後は少量の水(1015ml)で1回だけ軽くゆすぐのが推奨されます。

 

3-2 使用量が少なすぎる

フッ素の効果を得るには年齢に応じた適切な量を使う必要があります。

年齢 適切な使用量 目安
02 米粒程度 ごく少量
35 グリーンピース程度 小豆大
6歳以上 12cm(大人と同様) 歯ブラシ全体に乗せる程度

 

3-3 使用後すぐに飲食してしまう

フッ素が歯にとどまる時間が短くなるため、すぐに飲み物や食べ物をとると効果が低下します。

推奨:歯みがき後30分は飲食を控えるとより効果的です。

 

4. 脱灰を防ぎ、再石灰化を促す生活習慣とは?

習慣 脱灰を減らす工夫 再石灰化を促す工夫
間食の頻度を減らす 食事と食事の間に間隔をあける 唾液で中和・修復の時間をつくる
夜間の糖分摂取を避ける 就寝前の飲食を控える 唾液が少ない夜間のリスクを下げる
甘い飲み物・アメを控える だらだら飲みやなめ続けない 酸性状態を長引かせない
水分をこまめに摂る 唾液の流れをサポート 緩衝作用と再石灰化を助ける
よく噛む食事 咀嚼で唾液を増やす 自浄作用を活性化

 

5. 虫歯の本質その2 虫歯と口内フローラ

🌱 口内フローラとは?

口の中には数百種類の常在菌が存在し、そのバランス(=口内フローラ)が歯と全身の健康に影響を及ぼします。

🦠 ミュータンス菌の増加が招くもの

フローラバランスが崩れ、局所でミュータンス菌が増殖、定着すると虫歯が生じます。

ミュータンス菌は、糖から酸を生成する能力が非常に高く、
その酸が脱灰を引き起こすのです。

ミュータンス菌が多い口内環境 脱灰が起こりやすい
少ない環境 酸の発生が抑えられ、再石灰化が優位に

虫歯予防=ミュータンス菌の管理という視点は重要です!

 

6. 口内フローラを整えるために今日からできること

💡 6-1 砂糖を減らす(代わりにキシリトール◎)

甘いものを減らせば、ミュータンス菌のエサも減ります。
もう一歩踏み込むと、キシリトールの定期的な摂取もミュータンス菌を減らし、ミュータンス菌の働きを邪魔するのに有効です。

💡 6-2 マウスウォッシュの使いすぎに注意

殺菌力の強すぎる製品は、善玉菌も一緒に減らしてしまう可能性があります。
その結果、ミュータンス菌が一時的に減ったとしてもバランスが崩れて別のトラブルが生じることがあります。

以前からマウスウォッシュによく使用されるクロルヘキシジンという消毒剤は、善玉菌を減らししてしまうことで高血圧や高血糖のリスクを上げることがわかっており、現在は口腔・咽頭がんのリスクとの相関が研究されています。

💡 6-3 よく噛む・唾液を出す

唾液は口腔内の免疫バランスを保つ働きもあります。唾液の不足は悪玉菌の増殖を招きます。

💡6-4 善玉菌を増やす口腔プロバイオティクスの活用

タブレットタイプやガムなど、口腔内環境に良い菌を補う製品の活用もおすすめです。

私も寝る前に口の中に善玉菌のジェルを使用して、フローラケアを行なっています。

💡6-5 デンタルフロスの使用はマスト

ほとんどの虫歯は歯と歯の間に生じます。ここは歯磨きだけでは菌をコントロールできない環境なのでフロスが必須となります。

💡 6-6 口内フローラを知ること

日本人はおおまかに3タイプのフローラバランスに分かれることがわかっており、虫歯になりやすいフローラのタイプとそうではないフローラのタイプの方がいます。

自分のお口の中にはミュータンス菌が多いタイプなのか、どうかを知ることでどのレベルで管理・対策を行うべきかが明確になります。

仮にミュータンス菌が人よりも多くて虫歯になりやすいタイプであっても、現在は口の中の菌の移植術などを行うことで菌のバランスを変えていくことも可能です。

 

7. 虫歯の本質その3 虫歯とかみ合わせ

⚠️ 一部の歯に集中する力のストレス

虫歯の進行には「化学的な要因(酸)」だけでなく、
「物理的な要因(噛む力)」も関係しています。

噛み合わせに問題があると

  • 特定の歯に負担が集中する
  • 歯の表面にマイクロクラック(微細な亀裂)が入る
  • そこに虫歯菌が入り込みやすくなる

そのため、かみ合わせの問題を放置したまま生活習慣や歯磨きだけ気をつけていても高い頻度で再治療を繰り返していらっしゃる方は多いです。

実際に、私たち歯科医師は肉眼の数倍の倍率で見れる拡大鏡を使用して治療を行うのですが、かみ合わせの問題により亀裂が入っている歯(特に歯と歯の間)が、時間と共に虫歯になっていく姿を良く見かけます。

また、噛み合わせが悪いと食べ物が噛みにくく、
唾液の分泌も減少しがちになるため、再石灰化が起こりにくい状態にもなります。

 

噛み合わせの不調和が疑われるサイン

  • 歯ぎしり・食いしばりがある
  • 特定の歯だけが痛む・しみる
  • 顎が疲れる、音が鳴る
  • 被せ物がすぐ取れる、割れる

こうしたサインのある方は、かみ合わせの専門医・認定医の先生の診断を受けることをおすすめします。
かみ合わせの学問は、歯科医師になってから先生が自主的に学ばなければいけない領域なのでどこのクリニック、先生でも良いわけではありません。

 

8. まとめ:虫歯予防は生活習慣・フローラ・力の総合管理

虫歯予防は、単に「歯を磨くこと」だけでは成り立ちません。

脱灰の時間を減らして、再石灰化を促す(間食減らして、口の中を酸性にしない)
ミュータンス菌を増やさない(フローラの管理)
かみ合わせによる力のストレスを避ける(物理的ケア)

この3つの視点から自分の口の中を見直すことが、
虫歯を完全にコントロールする第一歩です。

 

【おわりに】

あなたがこれまで信じてきた「虫歯予防の常識」、
実は足りない視点があったかもしれません。

今からでも遅くありません。

これらを見直し、未来の歯を守る生活をはじめていきましょう。

 

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